- 退職を断る前と後で、担当業務や会議への参加がどう変わったか
- 会社は業務変更の理由と今後の予定を説明しているか
- 賃金、評価、働く場所や健康に影響が出ているか
退職勧奨を断った後、担当していた案件から外された。会議に呼ばれなくなり、一日中ほとんど仕事がない。そんな変化が続けば「退職に応じなかったからでは」と感じるのは自然です。
ただ、仕事が減った事実だけで、その変更が違法かどうかは決まりません。会社側に業務上の理由がある場合もあります。退職勧奨との関係を考えるために、まず何がいつ変わったかを整理します。
業務の変更と退職への働きかけを分けて見る
退職勧奨は、会社が退職を求める働きかけです。応じるかどうかは労働者が判断します。一方、会社には業務分担を見直す場面もあります。仕事を外された理由が組織変更や引継ぎなのか、退職を断ったことへの反応なのかは、前後のやり取りと会社の説明を見なければ分かりません。
業務上の合理性なく仕事を与えないことを職場のパワーハラスメントの「過小な要求」とする場合もあります。ただし、仕事を外されたら直ちにパワハラと決まるわけではありません。必要性、期間、対象者の選び方、就業環境への影響などを具体的に確認します。
「仕事がない」を具体的な変化として記録する
相談の際は「仕事を干された」という評価だけでなく、変更前後の事実が分かると検討が進みます。たとえば次の点です。
- 退職の話が出た日、退職しないと伝えた日、業務が変わった日
- 担当から外れた案件・顧客・会議とその連絡を受けた方法
- 現在指示されている仕事、勤務時間中の業務量、上司に仕事を尋ねた記録
- 賃金・手当・人事評価・勤務場所への影響
業務の予定表、会社から自分宛てに届いたメール、辞令、給与明細など手元で適法に確認できる資料を保存します。ただし、顧客情報や社内の機密資料を無断で個人端末へ転送したり、持ち出したりしないでください。
会社には理由と今後の仕事を確認する
退職するつもりがないなら、その意思と引き続き働くために確認したいことを分けて伝えます。担当業務を外した理由、新しく任される仕事、変更がいつまで続くのかを、できれば後で確認できる形で尋ねましょう。
「仕事を与えないのは違法だ」と直ちに断定して相手を責めてしまうより、会社の説明を確認することが先です。説明が変わる、期限を示さず待機を命じる、退職を再び求めるなどの事情があれば、その経過も残します。
勤務・賃金・体調の変化は別々に確認する
担当業務がなくても、出勤や待機を命じられているのか、賃金は従前どおり支払われているのか、評価や賞与に影響があるのかは別の問題です。会社から勤務方法の指示がある場合は、自己判断で出勤をやめたり、命令を無視したりする前に相談してください。
仕事から外された状態が続いて体調に影響が出ている場合は、法律相談だけでなく医療機関への受診も優先してください。会社の相談窓口や労働局の相談窓口を利用する方法もあります。
自分でやり取りするか、交渉を任せるか
まだ会社に理由を確認する段階なら、労働バックサポートプランで問い合わせや返答の文面を確認し、対応方針を相談する方法があります。初回相談はZoomまたはGoogle Meetで行い、ご契約後の継続支援は原則メールです。弁護士による会社との代理交渉や面談同席は含みません。
退職を迫る対応が続き、会社との交渉を弁護士に任せたい場合は退職勧奨への交渉代理をご相談ください。正式な異動・降格も示された場合は異動・降格の記事、面談が続く場合は繰り返される退職勧奨の記事も参考になります。
